だんまく the First③【R18】

「着いたぜ、真夢。歩けるか?」
「……ん、大丈夫」
弾くんの部屋に着いた私は、そのまま弾くんにソファへと下ろしてもらう。
「じゃ、俺何か飲み物とか取ってくるわ」
そう言って起き上がろうとした弾くんを、私は引き止める。
「ま……待って!」
「……どうしたんだよ?」
自分でも何で弾くんを呼び止めたのか分からなかった。でも……このまま行っちゃうのも嫌だと思った。家の中なのに。
「あ……あの、その……」
私がモジモジしていると、弾くんは私の隣に腰掛けた。そして私の肩をポンポンと叩いて、そのまま手を置いてくれる。
「え……?」
「お前、何か不安だったのか?」
弾くんはそう言うと私の髪の毛を優しく撫でた。その優しさに涙が溢れてくる。
「何で……優しいの?私……こんなに迷惑かけてるのに……」
「迷惑なんかじゃねえよ」
弾くんは私の肩を抱きしめる腕に力を込める。そしてそのまま続ける。
「でもさ、俺、お前が思ってるほどいい奴でも何でもねえから」
「……そんなことない!弾くんは本当に優しくてかっこいい人だよ!」
私は思わず大きな声を出してしまったけど、弾くんは少し寂しそうに笑った。
その笑顔に胸が痛くなりながらも、私は弾くんに聞く。
「でも……それなら何でいつも優しいの?今だって、こんなに迷惑かけてるのに……」
弾くんはしばらく黙って私を見つめてから言った。
「お前さ……好きな奴いるって言っただろ?」
「……うん」
「俺も」
「えっ」
心臓も息も止まりそうになる。けど、弾くんは言葉を続ける。
「そいつにだけは優しくしてやりてえんだよ。他の女には優しくなんて出来ねえし、したくもねえ」
その言葉に私の胸はズキンと痛むけど、その痛みを堪えて言う。
「そっ……か。なら、そんな優しい弾くんに甘えちゃってごめんね……」
「……俺はさ、お前にだけは優しくしてえの」
「何で?私はただの同僚でしょ?」
私がそう言うと弾くんは切なそうに笑った。そしてもう一度言う。
「俺、お前には優しくしたいんだ」
そんな優しい言葉も今は辛いだけだなんて言えないまま。
「うん、いつも優しいよ……ありがとう……」
私はそう言って、ただ黙って俯くしかなかったのだった。
 今では分かる。そこまで言われて何故気付かないんだ、お前はバカなのかって言われても納得できる。
 でもこの日は色々間違えてて、分からなかったの。
「……ずっと……気付かねえようにしてたのに」
そう弾くんが、本当に小さく呟いたのも知らなかった。
—-*—-*—-*—-*

「冷てえ方がいい?」
弾くんは改めて飲むものを聞いてくれる。
絶望感にくれている私は「あ……うん」と上の空で答える。
本当は暖かい飲み物が欲しかったけど、もう何でもどうでも良かった。
「本当かよ?お前あんまり冷たいモン飲まねえじゃん。本当はあったかいのがいいんじゃねえの?お湯くらいあるぜ?」
 何でそんなに優しいの?しっかり心の中もバレてるし。
 でも。そんなのも全部、もう意味がないの。
そう思っている私は、ぼんやりしたまま口を開く。
「紅茶」
「紅茶?」
弾くんがそう言って私はハッと我に帰る。
「紅茶はなあ……そんなもん、この家には……」
「ちが……ごめん、違うよ。お水でいい……」
「じゃーん!あるんだなこれが!!」
弾くんは嬉しそうに紅茶の箱を取り出す。私はただただ、それをぼんやりと見つめていた。
「え……?」
「はは、とか言って、前にウチで集まった時にお前が買って来て置いてったやつなんだけどな。飲むか?」
 そっか。そんなことあったな。弾くんコーヒー派だから紅茶なんてないって言うから、私が持参したんだっけ。
「それ……捨てなかったんだね」
「いや捨てるかよ、もったいない。それにたまに飲んでるぜ、真夢紅茶好きだよなって。勝手にごめんな、お前のなのに」
弾くんはそう言うと二人分の紅茶を挿れてくれる。
「ほら、真夢の分。これ砂糖な」
カップを差し出され受け取る。男性用の大きなカップで、いかにも弾くんらしい。
「ありがとう……」
そして二人で紅茶を飲んだ。加減を間違えて、すごく甘い。普段飲まない甘さだけど、今日はこのくらいが丁度いい気がする。
「……ねえ、弾くん」
「ん?」
「このお茶飲んだら、私帰る」
「は?」
「弾くんが優しくしてくれるのも、今日が最後」
もういっそハッキリ言ってしまおうと私はそう口にした。そんな私に、弾くんは慌てる。
「いや待てよ、何でだよ?お前さっきから変だぞ」
 そんなの決まってる。私の恋はもう叶わないんだから。そのことだけで頭がいっぱいで、他のことなんて考えられないんだよ。
でもそんなこと言えないから、私はただ紅茶を啜った。そしてまた涙が溢れてきた。
「……っ……うっ……」
「おい、真夢!?」
弾くんは驚いて私の肩を抱く。その優しさに、また涙が止まらない。
「どうしちまったんだよお前……」
そんな弾くんに私は思わず尋ねる。
「ねえ……弾くんは今日、全然酔ってない?」
「……え?」
弾くんは少し考えて言った。
「うん、そんなでもねえな。でもそれなりには飲んでるから、ほろ酔いってくらいか」
その言葉に、私は顔を上げる。そして弾くんを見つめた。
「私と同じくらい酔ってたなら良かったのにな」
「お前今日どうしたよ?変なこと言って」
弾くんはそう言いながらも、私の背中をポンポンと優しく叩いてくれた。そんな優しさにまた涙が出て来るけど、私はそのまま続けた。
「ねえ……何で私はこんなに酔っ払ってるんだろう」
「え……?」
弾くんの動きが止まる。その隙に私は続ける。
「本当は……弾くんだったはずなのに……」
「……真夢?」
「二人になりたかっただけなのに。でも、卑怯な真似しようとしたからバチが当たったんだね、きっと」
「真夢、何言って……」
弾くんは私の肩を抱いたまま。私はその弾くんの手をそっと外して言う。
「私ね、今日……本当は弾くんと二人になりたかったんだ」
「え?」
 でもね。今からそれを……
 全部、自分でぶち壊すの。
「好きだよ、弾くん」
そう言って私は弾くんの胸に飛び込んだ。
「真夢!?」
驚きながらも、弾くんは私を抱きとめてくれる。その腕が優しくて嬉しいのに悲しいよ。
「……俺も好き……だぜ……」
弾くんがそう呟くから、私はブンブンと首を横に振る。
「知ってる。でも、違うよ」
 全部最後は、自分で終わりにする。
「弾くんの好きと私の好きは違う」
弾くんの顔色が変わった。
「それは……俺だって知ってるぜ」
 え?知ってたの??
 なら何で……私は今まで何を……ふふ、おっかしい……!
「知ってたの?」
「おう……まあな」
「残酷だね……」
「え……?それも、まあそうかもな」
 ああもう泣きそう。ただ泣くんじゃなくて、号泣したい。嗚咽を喉で抑えるのに必死。
 だけど。最後なら、どうしてもしたいことがある。
私は弾くんの首に腕を回す。そしてそのままぐいっと力一杯自分の方に弾くんを引き寄せる。
けど。
不意打ちでこうしたら大抵の人は私を組み敷くような形になるだろうに、筋肉隆々の弾くんにはそんなことは通用しなくて。
彼は倒れ込むことなく、私が弾くんの首にぶらんとぶら下がっているような形になる。
「!?」
「……っ、真夢……?」
 ウソでしょ!!?超カッコ悪い!!!
 カッコ悪い通り越して最早私、可哀想、悲惨!!!
「んぎぎぎ」
「お、おい、どうしたんだよ?」
「うぎぎ」
「お前、何してえんだ??」
「ん、んんーー……! ……うっ、ううっ……」
ぐいっ、ぐいっ!と弾くんを引き寄せようとしてもびくともしない。
「おい、真夢!」
「うっ……うーー……」
泣きながら力一杯弾くんを引き寄せる。でもやっぱり動かない。
 もう絶望しかない。最悪だよ。ここまでして私は何してるんだろう?
「うわあああああん」
「おい、泣くなよ!?どうした!?」
「なんで……なんで倒れないのよおおおお」
最後はそう大泣きしながら、私は限界に来ていた腕の力を緩めて、ぼふっとソファに沈んだ。
 もう何なの!!?弾くんの筋肉どんだけすごいの!!?
「はっ……はあっ……」
息切れする私と、呆然と私を見つめる弾くん。そして彼は言った。
「お前……何がしたかったんだよ?」
取り繕う必要も最早なくなった私は、逆恨み上等で弾くんに抗議する。
「そこまでしても私には倒れてきたくないの!!?」
「は??」
「そこまで全力で拒否したいくらい、私を押し倒すのは屈辱なの!!?酷すぎる!!!」
そう言って私はわんわんと泣いた。
「いや、だってそんなのダメだろ」
「知ってるよ!!ダメだよねこんな事しちゃ!!」
 でも、でもね。
 こうでもしてまで、一度でいいから欲しかったの。弾くんとのキス。ううん、弾くんが欲しかった。
「何がダメなの……?ううん、どうだったら良かった……?」
「うん……?どういうことだ?」
「普通、この状況なら流されたっていいじゃない。なのに、弾くんはどうしてダメなの?」
「いや……それは……」
「私のことは、女にさえ思えないかなぁ……!!」
そう叫んでからまた涙がボロボロと溢れてくる。 
 もう最悪だ、本当に。こんなはずじゃなかったのに。
そんな私を見て弾くんは言う。
「そんなわけねえだろ」
「……何が」
「お前が女じゃなきゃ誰が女だってくらい、お前は女だろ」
 何それ??どういうこと??
「なら何でよ!!?」
「何でって……うお!?」
隙をついてもう一度首に腕を回してひっぱる。それでもやっぱり彼を倒せない。ぶら下がるだけでももう限界状態の私は、そのまま思い切り弾くんに抱きついた。
「うわ!!あぶね……!!」
流石の弾くんもバランスを崩して私を抱き止める形でソファに倒れた。
「だから……!お前はどうしてえんだよ!?!?」
私を押し倒す形になった弾くんは、もう私の好きなようにさせながらそう訴えてくる。
跳ね除けたっていいのに、そうしない優しさと残酷さに、私はもう最後の覚悟を決めた。
「……愛して欲しい」
「は?」
「愛して欲しいよ、弾くん……」
「え……いや、……え?」
「私……弾くんに、抱かれたい」
私がそう言うと、弾くんは少し困った顔をした。
 ああ、やっぱりダメなんだ。私じゃダメなんだ。
そう思ったらまた涙がボロボロと溢れた。
「……真夢」
弾くんが私の名前を呼ぶ。私はもう返事すら出来ないでいる。そんな私に弾くんは言う。
「雰囲気に流されちゃダメだぜ」
「………」
正論を言う弾くんには何も敵わない。だけど。
「それだけじゃない」
「え?」
「私、弾くんが好き」
「……っ、いや、知って……、お前なあ!!こういう時にそういう事を言うんじゃねえよ!!」
遂に大きな声を出した弾くんに、私はビクッとするけど。今は泣かない、引けない、そう思って堪えると、何故か弾くんの方が今度は泣きそうな顔になった。
「……勘違いして、手ぇ出したらどうすんだ……後悔したって引き返せねえぞ」
「勘違い……?」
 何のこと?何をどう勘違いするんだろう……
私が弾くんの言葉を理解できずにいると、彼は唇を噛んで何かをグッと堪えたあと、もう一度口を開いた。
「なあ、真夢。こういう事は、お前が本当に好きな奴の為に取っておけ」
「え……?」
「俺なんかじゃなくて。お前が本当に好きな奴と、幸せな時にするんだぜ」
 何それ。どういう意味なの?それって……
「俺への好き、は、そういう好き、じゃねえだろ」
 私と彼の中の肝心な部分が完全に噛み合っていないことに気づく。
 いや、厳密には、今までは意図的にそうしてた。
 はぐらかしたくて。明るみにしたくなくて。
 この関係を壊したくなくて。友達でもいいからそばに居たかった。から、言えなかった。
 本当の「好き」を。
 今まで、何度も言ってきた。
「弾くん、好きだよ」と。
 今まで、何度も言われてきた。
「ありがとな、俺もだぜ」と。
私からの愛情の好きと、彼からの友情の好きを、何度も何度も交換した。同じ好きでもこんなに違うのか、同じ好きならどんなにいいかと何度も泣いた。
 だから、今日は言わなくちゃ。ここまで大恥を晒して、本心を晒さなくてどうするの。
そう決心した私は、ゆっくりと口を開く。そしてしっかりと彼の目を見て伝える。
「弾くん。私の好きは、抱かれたい好き、だよ」
「……は?」
「女として私は、恋愛対象としてあなたを、男性として弾くんのことが好きです」
また大粒の涙が溢れてくる。もう顔は凄惨で、化粧だってきっと剥がれ落ちているだろう。
 でも拭かない。それが私の本音だから。
そして私は弾くんの頬に手を伸ばすと、そっと触れる。ただ愛しさを込めて、触れるだけ。
「真夢……」
「弾くん、好き……!」
そう告白すると、弾くんは目を見開いて固まった。そんな彼に問いかける。
「弾くんの好きを教えて」
 もう、どんな答えだって受け止める。
 だから、弾くんの本心を聞かせてほしい。
「真夢……俺は……」
私に覆い被さらないように力を入れていた彼の腕や身体から、ふっと力が抜けるのを感じる。
「あっ!?」
私はとさ、とソファに全体重が落ち、重力に逆らうように力を入れていた弾くんももうそれをやめ、優しく私を組み敷く形になる。
「女のお前に、ここまでさせて悪かった」
「弾くん……」
「ここまでして貰って、漸く俺は言えるんだ。真夢……俺は、お前が好きだ」
「弾くん」
「友情の気持ちでお前に好きだって言ったことなんて……今まで一度だってねえっ……!!俺の好きは、愛してるの好きだ!!」
「弾くんっ!!」
顔を顰めながら必死で叫ぶ弾くんが、ありったけの気持ちを込めて告白してくれたのが分かる。お互いの瞳が熱で潤んでいく。
「本当はとっくに気付いてたのに、ずっと目を背けて来たんだ。テメェの保身のために」
「え……?」
そう言うと、弾くんは優しく微笑んで私の唇に触れた。
「お前に振られて一緒に居られなくなるのが怖かったんだよ、ダセェだろ」
「ふふ……ダサいね」
「う……」
「でも、私も同じだから。私もダサいよ」
「もう二度と逃げねえって誓うよ。俺の気持ちもお前の気持ちも同じなら、もう我慢しねえ」
「……うん」
「真夢……愛してる」
そう言って彼は私に口付けた。
 弾くんが、キスしてくれた。
 ずっと欲しかった、キス。
 ずっと、ずっとずっと、こうなりたかった……!
「ん……」
 弾くんの唇は思ったより柔らかかった。
 そして思った通りに熱かった。
 そっと触れてるだけで気持ち良くて。
しばらくくっつけているだけのキスだったけど、お互い我慢できなくなって……、だけど弾くんが宣言通り、先にあむっと口いっぱいに私の唇を食んでくれた。
「んん!?」
あまりの事に驚くと、弾くんは優しく笑って言った。
「可愛いな……最高だぜ」
「あう……!」
「ただな、困った」
「?」
「もう止まんねえ」
「!!!」
そしてもう一度口いっぱいに食まれると、今度はちろちろと舐められた。突然の展開に頭は追いつかないけど、もうどうにでもなれって気持ちでそれを受け入れる。すると遠慮がちに舌が入って来た。
「ん……!」
「ちゅむ……」
その舌はゆっくり歯列をなぞり、私を探るように動くと、間もなく私の舌を見つけ出した。ビクッとするけど、彼は容赦なく私の舌を絡めとる。
「んーっ!!」
もう頭の中が真っ白になるけど、舌を擦り合わせられている内に腰がゾクゾクし始めた。
それは私にとっては未知の感覚で。初めての気持ちよさにビクビク震えながらも弾くんの首に腕を回してしがみつく。
すると彼はそれに応えるように私をぎゅっと抱きしめてくれた。
「ぷあっ」
ちゅぱっと音がして唇を離される頃には、私はもうヘロヘロだった……
「はあ、はあ……」
「……真夢?」
ちょっと心配そうに私を見つめる弾くんに私は言った。
「くそぅ……弾くんが、経験豊富だった……」
「は!?何だよ経験豊富って!?」
「だって……舌、えっちで……気持ち良過ぎるし……」
「……え。俺、ご覧の通り童貞だけど」
「えっっ!!?」
 え……嘘。童貞?私が初めての相手?あんなに、凄いキスが??
「……そんなの信じらんない」
「何だよそれ。信じてくれよ」
「だって……あんなの、初めてで……」
もう私はパニックだ。そんな私を見て弾くんは笑う。そしてまた私に口付けた。
今度は触れるだけの優しいキスを何度も繰り返すと、最後に私の唇をあむ、と啄んだ。
「あ……ん」
「真夢……可愛いぜ」
「ずるい……こんなキス、私したことないのに。やっぱり初めてなんて嘘なんじゃ……」
「何だと!!?」
弾くんの表情がキッ!!とキツくなる。
「あ……えと、」
 はっきり童貞だって言ってくれたのに疑ったから、怒っちゃったのかな。
私が言葉に詰まると、弾くんは不機嫌そうに私を見下ろした。
「真夢、お前……こんなキス、ってことは、キス自体はしたことあんのか」
「え!?ええと……その……」
 どうやら違うことで怒ってるみたい。
私はどうしたらいいか考えたけど、正直に話すことにした。
「ある」
「何ぃ!?」
カッ!!と着火しそうな勢いで弾くんが怒る。
「誰とだよ!?」
「え……ええと、昔、彼氏……だった人……たち」
「たち!!!!?しかも複数かよ!!?」
 こんな見るからに嫉妬してくれちゃう弾くん、ご褒美でしかないんだけど。
私は嬉しくなりながら答える。
「うん、三人」
「さんっ……!?!?」
あまりの事に愕然とする弾くんに更に続ける。
 もうこの際だから全部ぶちまけちゃおう!
「でも彼氏って言っても学生の頃だよ。キスって言っても、こんなえっちなキスしたことないもん」
じと……と疑いの眼差しを向けられる。
 ああ、さっきの弾くんはこんな気分だったのね。
悪いことしたなあ、と素直に反省する。
「本当だよ!ちゅっとか、ちょっと長く触れ合ってるだけ……」
その言葉にカチンと来たのか、弾くんは無理矢理私の唇を塞いだ。
「んうっ!」
そして今度はさっきと違って、激しく口内を舐め回され、舌を絡み取られるともう頭の中は真っ白で……私はどうしていいか分からなくて彼の胸をとんとん叩くけど、全然止めてくれない。息継ぎも許されず苦しくて涙目になってきた時、彼はやっと唇を離した。
「はあ……!はあ……!」
「どうだ」
「……え?」
「今のが普通のキスだ。分かったか」
もう私にはよく分からないけど、弾くんがそう言うならそうなのだろうと思うことにする。
「但し、俺とお前のキスに限ってのみ、だ。そんで、もう二度と他の奴とすんじゃねえ!!」
「は、はいっ」
言われなくてももう他の人となんてしたくないけど、弾くんの勢いに任せて「はい」しか返事は許されない気がした。
 う、嬉しすぎて顔がニヤケちゃう……!!
「他は?」
「えっ?」
「他には何したんだ。その三人の男共とよ」
もう弾くんは嫉妬の炎を隠さない。ゴゴゴゴ……と音でもしそうなほどの剣幕で私を見てる。
 え、何これ……私、いぬの??
 こんなの、こんなのって……!!!
「嬉しい……」
思わず本音が口をついた。
「え?」
「ええと、結論から言うと、私は生娘、処女です」
「……っ」
もう全てを正直に話すのが得策だろうと結果から先に言うと、それを聞いた弾くんはゴゴゴはやめないままに、明らかにホッとして嬉しそうに口角を緩ませる。そしてそれをバレないようにまたキュッと引き締める。
 何それ!!!!可愛すぎるんですけどもう私鼻血出そう!!!!!
弾くんのデレをストレートに喰らった私はつい脇が甘くなり……
「あとは、ハグくらい。あっ、ちょっとおっぱい触られた?揉まれたくら……」
「ああ!!!!!??!」
「ひっ」
 もう、やだ。もう私、弾くん好きすぎて死ぬかもしれない。
「真夢……!!」
「はいっ!」
そしてまたキツく抱きしめられる。今度は私もそっと彼を抱き返すと、彼は言った。
「……何て?」
「え?」
「この胸を、どうされたって?」
ゴゴゴがスゴゴゴオォォォ!!になってる。
 もうやだ……何これ、何てご褒美?
「えっとね、その、ちょっと、ぽよって触る……とか、むにって揉……」
「……っ」
弾くんの身体がピクリと動く。私は慌てて付け加えた。
「でも!!それくらいだよ!!服の上からだし、そこから先は私も……」
「ああそうかよ良かったな畜生めぇぇ!!!!」
弾くんはそう叫んで、服ごとかぷっ!!と私の胸に食いついた。
「わあああっ!!!ああんっ!!!」
 ああ、もうダメ……私、この人と離れたくない……!!
私の身体は勝手に動いて弾くんに抱きつく力を強くする。
「……真夢」
弾くんが少し頭を上げたので私も見下ろすと、彼は私を見上げていた。
 その目が潤んでるように見えるのは気のせい?
「ここから先の真夢の初めては、全部俺が貰うからな」
「うん……どうぞ、貰って……」
私はもう萌え禿げ上がり過ぎて、もう営業終了してる。
「真夢」
弾くんは私の胸に顔を埋めると、またあぐあぐと齧りついた。そして今度はさっきよりも強く吸い付くと、ちゅぱっと音を立てて口を離し、私を見上げた。
「は……っ」
もう私は息も絶え絶えだ。そんな私に彼は言う。
「……俺のもんだ」
「うん……」
 もう、何なのこの展開!!最低から最高までの速度が凄すぎて耳キーンてなるよ!!
「真夢……好きだ」
「弾くん……好き……」
身体中で好きだと言い合うように、抱きしめ合う。
「好き……好きなの」
「ん、俺も……」
そしてまたちゅっと唇が触れ合う。
「真夢、愛してる」
「私も、大好き……」
そうして何度もキスを繰り返すうちに、私はもう理性を手放してしまいそうになる。
「真夢、俺さ」
「ん……?」
今度は何を言ってくれるんだろう、と見つめ合うと。
さっきまでゴゴゴの時には吊り上がっていた目尻眉尻が切なそうに下がっていた。
「俺、お前に好きだって言われる度に辛かった」
「え……」
予想外の告白に一瞬固まってしまう。
「お前が俺を好きだって言ってくれる度、俺も好きだぜって返してたろ」
「うん……言ってくれてたね……」
「それは本心だ。それに、お前に好きだと言ってもらえるのは単純に嬉しかった、それも本心だ。でも、同じくらい辛かったんだ」
「……どうして?」
私の言葉が何故そこまで彼を苦しめていたのか。分からない私は彼の言葉を待つ。すると……
「俺の好き、と真夢の好き、は違うと思ったから」
「え……」
その言葉に私は言葉を失う。だって……それは……
「真夢が言ってくれる好き、は恋愛の好きなはずがねえって。友情の好きを勘違いしちゃいけねえって、それには友情を返さなくちゃならねえ、そう思ってた」
「……」
はっ、はあ、と息が上がりそうになる。
「だから俺は、真夢のことを友達としてしか見ちゃならねえって、強く決心したんだ。勘違いして惚れたりしたって真夢は迷惑だ、それに俺も傷つくだけだって」
「……っは、……っ」
息が苦しい。だって、だって、それは……
「だから、本心には蓋をした。開かねえように努力した。でもな……お前に好きだって言う時は、どうしてもそれが出来なかったんだよ」
視界の弾くんが滲んでいく。
「友情の好き、のフリして、本当の好きを伝えてた。バレてねえ、大丈夫だって。俺の好きとお前の好きが同じならどんなにいいか、そう思う度俺は泣いた」
「弾くん……」
「でも、もうそれも終わりだ」
弾くんは私をぎゅっと抱きしめた。そして……
「……真夢、好きだ。愛してる」
「!!」
もう、ダメだった。私は弾くんの腕の中で泣き崩れる。
「う……っ、あ……ああ……」
そんな私の背中を優しくさすりながら、彼は言う。
「……ごめんな、今まで言えなくて。もっと早く、俺が素直になってれば」
「ひっく……ううん、いいの……いいの……!だんくん、ごめんねえええ……!」
 どうしよう。
 私だけじゃなかった。
 苦しいのは、泣いたのは私だけじゃなかった。
 弾くんも私と同じくらい苦しんで、胸を痛めて泣いてたんだ。
「何で真夢が謝んだよ?」
「だって……だって……っ、私、わたし、自分だけが苦しいと思ってた。私だけが報われなくて、辛くて泣いてるって思ってた……!」
「いいんだよ、それで」
弾くんは優しく微笑んでる。私はただただ泣くばかりだ。
「弾くんと私は同じだったの?」
「そうみたいだな」
「バカみたいだね?」
「本当にな」
「……私と同じくらい、弾くんも私の事が好き?」
「ううん」
「ぐへえっ!!?」
 そこは「おう」で決まりじゃないの!? 
と、そう言われる気マンマンだった私は変な声を上げる。すると弾くんは何て声出すんだお前、と言って笑って、そして。
また唇全体を強く押し付けるようなキスをしてきた。
「んっ……」
ちゅ……と音がして唇が離れる。
「真夢が俺を想う気持ちより、俺がお前を好きな気持ちの方がもっともっと上だぜ。悪いけど、比較になんねえな。米粒と地球だぜ」
「……っ!!」
 ああもう!!何それ!?何そのドヤ顔!!ああもう好き!!大好き!!
「弾くんてば……」
私はまた泣きそうになるけど、今度は嬉し泣きだから大丈夫。だって、こんなに幸せなんだもん!
「ねえ、一つ聞いていい?」
「何だよ、何個でも聞け」
「弾くんは……本当に……その……経験は……」
「童貞だよ。どう見たってそうだろが!」
「……もしかして、素人童貞とかっていう……?」
私の言葉に弾くんはズルッとズッコケたあと、盛大に突っ込む。
「何言ってんだお前!!素人も玄人も童貞だよ!何度童貞言わせんだ!!」
「ご、ごめ……」
真っ赤な顔で弾くんは講義してくるけど。気付いたら私はジト目で見てみたい。
「……何だよ?何が引っかかってんだ?」
「……キスがえっちすぎる……」
「はあ?」
「だって……口の中をこんなに激しく舐められたり吸われたの、初めて……!あ、私みたいにキスしたり、おっぱい触ったりしたことはあるってこと……?」
 さっき弾くんはこんな気分だったのねpart2。
自分で言っててイライラしてくる、弾くんが誰かとキスしたり誰かのおっぱい……考えたくもないそんなこと!!!
でも、ジェラってガルガルしてるのは私だけではなく、言われて思い出した弾くんもで。ゴゴゴを復活させて目を釣り上げてる。
 がわいい!!ずぎ!!!!
「残念だったな……俺は誰かとこんな濃厚接触したのはおろか、手を繋いだ事だってねえよ。生粋の童貞なんだよ!!俺の清さに拝め!!」
弾くんはもうヤケクソで叫ぶけど、私はもうその一言にキュン死しかけてた。
「う……あ……、でも、でも今日が初めてならなんでこんなにえっちなキスができるの!?」
「そりゃあ……なあ……?」
弾くんはうーんと考え込む。そして。
「俺だって、健康体の二十一歳の男だし。AVだって見るぜ?」
「う……」
 まあ、そりゃそうだろうけど。
「ダメかよ?そんなもん見る男は」
「ううん、全く。寧ろ見て然るべきかと思います……」
すると弾くんは目を丸くした後、意味ありげに笑った。
「そうか、ありがとな。……でな?」
「……うん?」
「どんなやつ、見てたかわかるか?」
「え……?」
 弾くんが見てたAV?……どんなのだろう。
 そんなの私が教えて欲しいっていうか、見られてたAV嬢が羨ま憎たらしいっていうか……!!
ぶくーーっとブスくれた私を見て、弾くんは吹き出した。
「あはは!真夢、お前そんな顔も可愛いよな!!」
「な、何よ急に!?……あっ」
私、今どんな顔してた?と気付いて赤くなる。
「……なあ、真夢。俺はさ、特に好きなジャンルとかなくて、適当に色んなやつ見てたんだ」
「うん……」
私は何を言われるのか分からないので黙って聞いていた。
「でもな。選ぶ動画の女は、長い髪や巨乳の女ばっかりになってた」
「ミカちゃんじゃん!!!?」
弾くんは思いっきりひっくり返って、そして大声をあげる。
「何でミカが出てくるんだよ!!?ありえねえもいいとこだろ!!」
「ロングヘアの巨乳といえばミカちゃんでしょ!?あ、それともカンナちゃん!?それとも愛梨沙ちゃん!?はたまた私の知らない子!!?こんにゃろーー〜!!」
じたばたする私を呆然と見ていた弾くんは、しばらくしてはあ……と息を吐いたと思うと、暴れる私を抑えて組み敷いた。
「あっ!?何するの!?このタイミングでそれはずるいよ!?」
「まあ最終的にさ。自己処理に傾くとそこまで画面なんか見れねえから、最終的には出来るだけ可愛い声の女を選んでた」
「えっ」
 声……私の声は、生粋の地声だけど、所謂アニメ声っぽいって言われることもある。してなくてもぶりっ子みたいって言われて嫌な思いをすることもあった。
「胸がデカくて、髪が長くて、可愛い声の女って言ったら誰だろうな……?」
「み、皆んな声も可愛いじゃん!私、皆んなほどおっぱい大きくないし……」
弾くんははーっと溜め息をついて、私を真正面から見下ろした。
「あのなあ。俺、ずっとお前に片想いしてんだぞ?気付かないフリして、しかも実は片想いじゃなかったみたいだけど。AV見てて、お前に似た女優が出てるやつなんか見たらもう……な?」
「あ……う……」
私はもう何も言えなくなって、ただ顔を真っ赤にするしかなくて。そんな私を見て弾くんは笑った。
「声でもパッと見でも、少しでもお前に重ねられそうな動画ばっかり見てた。何度も何度もそんなん見ちゃあ……」
「……っ」
「お前の声と重ねながら、抜いてたんだぜ。俺」
そう言って笑う弾くんはたまらなく色っぽかった。
 ああもう好き!!大好き!!
「……ありがとう、話してくれて……あっ!?」
弾くんが私の胸をもみゅう……と掴む。
「さっき言ったよな、何度もお前で抜いたって。死ぬほど触りたかったぜ……!」
「やんっ!弾くんてば!!」
そしてまた唇同士が重なり合う。舌がぬるっと口の中に入ってきて、私はそれに必死で応える。すると彼は唇を離して言う。
「本心から目を背け続けるなんて、出来るはずねえんだ」
「弾くん……んんっ」
首筋や耳元を甘噛みしながら彼は言う。
「真夢、好きだ」
「弾くん……っ!私も……」
弾くんに愛撫されるなら、どこだって気持ち良かった。どこを攻められても声が出て、身体がくねってしまう。
「ひんっ……ううっ……やぁん……」
自分でも声が抑えられない。そんな私を見て、弾くんはイタズラっぽく笑う。
「くくっ、真夢、すげえ可愛くてそそるけど、最初の威勢はどこいったよ?」
「んぇ……?」
「俺に無理矢理押し倒させようとしてたのに。今は俺に攻められっぱなしでよ」
「あっ……!!」
 そうだった!!自分の行動を思い出してカッと赤くなる。
「さっきは必死だったの!!それでも何もしてくれなかったくせに!!」
「どうだかな、忘れたぜ」
「なにぃ〜……!?」
そう言われた私は悔しくなって、覆い被さっている弾くんを両手両足でぎゅうううううっ!!と抱き締める。
「うぐっっ!!?」
「んもー!これでどう!!?」
「……っ!!あ、やべ、離せ……っっ!」
「やだもーん!!」
そしてぎゅうっぎゅっと抱き締め続けた。
「……はっ……あっ……!……やべえ、マジ……、っっ!!!」
すると弾くんはぎく、として天を仰いで歯を食いしばり、びくん、びくんっ!!と何回も身体を震わせる。
「……っ!!……っっ、……っ!!!」
「え……だ、大丈夫……?」
私は心配になって顔を見ようと手足を緩める。すると弾くんは汗を浮かべながら熱い息を吐く。
「っはー……」
その目にはギラギラとした情欲が浮かんでいて、それはまるで獲物を目前にした肉食獣のようで。ひゅっと息を飲む私の目の前で彼は言う。
「なあ真夢」
「はっ……はい!」
思わず敬語で答えてしまう私に弾くんは艶然と微笑む。
「……出ちまったじゃねえか……搾精とはやってくれるな?」
「えっ……え??」
「俺、今すげえ興奮してる」
「あ……」
押し付けられている弾くんのそこはもうパンパンで、ズボンがはち切れそうになっていた。
 出ちまったって、この中に、弾くんの欲望が……?!
「真夢に触られて、お前に好きって言われて……それだけでも最高なのにさ。そんなんされたら……なあ?」
そしてまた私の胸に顔を近付けて言うのだ。
「もっと触ってくれって思っちまうだろ……?」
私はその色気と艶っぽさにクラクラして、思わずコクンと頷いてしまうのだった。
「着衣射精なんてすげえカッコ悪いじゃねえか、どうしてくれんだ」
「そんなことな……きゃああっ!」
パンパンのモノで恥丘をゴリゴリと擦られて思わず悲鳴が上がる。
 服の上同士で擦られてるのに、硬くて熱くて気持ちいい……!
「だ、弾くん、だめぇ!」
「ダメじゃねえだろ、先に仕掛けたのはお前だぜ真夢ぁっ!」
弾くんはそのまま腰をグラインドさせて、私のあそこに自らを擦り付ける。
「ああっ!あん……っ、ダメぇ……!!」
あまりの快感に思わず腰を引いてしまうが、彼は逃してはくれない。逆に片手で腰をガッチリと捕まえられてしまう。そのまま弾くんは激しく腰を動かし、お互いの性器を擦り合わせる。
「もっと、もっとだぜ真夢」
「うう……あんんっ!!」
そんな刺激に耐えられるはずもなく、あっけなく私は達してしまう。
そして今度は身体を起こし、再びディープキスを仕掛けられる。舌を吸われて甘噛みされて、腰が砕けそうになってしまう。そんな私を見て弾くんは言うのだ。
「なあ真夢」
「んう?」
もう何をされても気持ちいい私を見て、弾くんは本当に嬉しそうに笑って言った。
「お前が好きだ」
「う……んっっ……!」
私はキスしながらガクガクと頷いてしまう。
そんな私を至近距離で見つめながら彼は言うのだ。
「俺はもう、この衝動に逆らえない。お前を俺のものにしたい、俺だけのものにしたいんだ」
「……うん……!!」
もうこれ以上の幸せはないだろうって思うくらい嬉しかった。私の目から涙が零れる。
「だからな、真夢。もうとりあえず脱ぐぞ」
 もうどうにでもして……
私がこく、と首肯すると、あっという間に裸に剥かれてしまう。弾くんも自分の服を脱ぎ捨てた。
「はあ、冷て……」
本当に下着の中は大変な事になっていたらしく、パンツから片脚ずつ抜き取っていく。そして最後にぶるん、と弾くんのそれが姿を現す。
「あ……っ」
思わず声を上げてしまう私を見て、弾くんは悪戯っぽく笑う。
「なんだ?こんなの、初めて見るんだよな?」
「……うん」
 そりゃ初めて見るよ!だって処女だもん!!
 でも、何でだろう。
 こんなの入るの?という疑問も湧くけど、すごく愛おしく感じる。
「じゃあよく見とけよ。これからお前の中に入るんだからな」
「そんな大きいの入るのかなあ……」
「俺のは大して大きくもねえよ!!申し訳ねえけどな」
「そうなの?」
私は思わず弾くんのそれをまじまじ見つめてしまう。
「あんまり見んなよ!恥ずかしくなるじゃねえか……!」
「弾くんが見ろって言ったのに」
そんな真っ赤な顔の弾くんを見て、私はふふっと笑ってしまう。
冷たいと言っていたけど、湯気が上っているようにすら見える。射精の跡が残っていてツヤツヤしてて……そんなそれを見ていると、私の秘部にもどんどん蜜が滴っていくのを感じる。
「ちょっと見過ぎた?」
弾くんは苦笑して言う。
「……まあな。こんな暴発野郎そこまでみる価値はねえよ」
「そんなことないよ」
私は恐る恐るす、とそこに指を這わせる。
「あっ!?!?」
弾くんは咄嗟に腰を引くが、私はそれを逃さず追いかけた。
「な……真夢っ!!」
そしてついに私の指先がそこに到達してしまう。そしてその白蜜で光る先端に軽く触れた瞬間だった。
「ううっ……」
熱い液体が飛び散り、私の顔や身体に降りかかる。
「……はあ……はあ……」
弾くんは肩で息をしている。気怠げなその姿はとても色っぽくて、目が離せなくなってしまう。
「真夢……お前……」
そして私は頬についた白い液体をペロリと舐めると、彼は息を飲んで私をぎゅっと抱き締めてきた。
「……っ!!」
もう愛しくて愛しくてたまらないみたいなその力強さに、胸がキュンキュンする。
私なんかでこんなに興奮してくれたのが嬉しくてたまらない!
私は弾くんの背中に手を回して、同じように抱き締めた。するとまた彼のそれがムクムクと元気になっていくのがわかる。
「……またイッちまったじゃねえか、バカやろーー〜……」
「カッコいいよ、素敵」
「どこがだよ!!?ド早漏大確定だよクソだせえ!!」
「カッコいい」
「っ、……!!」
私がそう言って頬にキスすると、彼は私の唇を乱暴に奪った。
「……もう限界だ」
そして私をソファに押し倒して覆い被さる。いよいよなのかな……そんな風にドキドキしていると。
「でもその前に、俺にももっと見せろ」
「えっ!?」
弾くんが私の上から少しどいて、す、と下の方に下がっていく。
 何それ、予想外!!見せるって何……
そこまで考えたところで、凄まじい快感が全身に走る。
「きゃああああんっ!!」
ぢゅっ、じゅるっ、という厭らしい音を立ててそこを吸われて、頭が真っ白になる。
「やっあっ、そんなとこ……汚いよ、だめええ……」
「汚くねえよ、真夢のだ」
「はうっ……!お風呂、入ってな……」
「問題ねえ」
そしてまた強く吸い上げられて腰が浮いてしまう。
「ああっ!だめぇ!!」
「ダメじゃねえだろ?」
弾くんは私のそこに顔を埋めながら言う。
「あんんっ!」
もう私は喘ぐことしか出来ない。すると彼は顔を上げて言うのだ。
「すげえな……どんどん溢れてくるぜ、かわいー♡」
「やめてえええ」
「うるせー」
カリッ、とクリを甘噛みされて私は呆気なく果ててしまう。
「ふええん」
「処女なのにこんなに感じちまうんだな、お前♡」
そんな弾くんの言葉にすら反応してしまう自分が恥ずかしいけど、もうそんなのどうでもよくなっていた。今はただ目の前の彼のことしか考えられない。
すると今度は入口に舌を這わされる。そのなんとも言えない感触に思わず身悶える私を見て、彼は言うのだ。
「すげえヒクついてるぜ?」
「うう……だってぇ……」
そしてついに中に入ってくる。奥に、もっと奥にと入ってこようとする。
「あっ……!!」
「力抜けよ、真夢」
 そんなの無理!!
でも身体は勝手に彼を受け入れようとしてしまう。
そしてついに彼の舌が私の中に入ってきた。
「ああっ!」
私は思わず腰を引くが、弾くんはそれを逃さずしっかりと掴んで離さない。そのまま舌を出し入れされて、ぐちょぐちょという音が部屋に響く。
「やぁっ!だめぇ……!」
 あまりの快感に頭がおかしくなりそう……!! 
 もう何も考えられない……!
「痛え?」
「ううん、わかんな……」
 痛くはないけど、変な感じ。
 でも、興奮が振り切れてて気持ちいい。
「ここじゃねえのかな……」
と奥に入れた舌を引き抜きかけた時に、特大の快感が襲った。
「ひあんっっ!!うあぁっ!!」
弾くんがそれを見逃すはずもなく、そこを集中的に攻められる。
「うああっ、あっ、ああぁんっ!!」
ぷしっ!と軽く潮吹きしながらまた絶頂に達してしまった私を見て、弾くんは言うのだ。
「イイ所見つけたぜ♡」
そして再びそこを舌でつつき始める。
「ああん!やだぁ!」
私はもう半狂乱になって叫ぶが、彼は止めてくれない。それどころかどんどん激しくなっていく。
 もう無理……!!気持ち良すぎて死んじゃう……!!
「弾くん、やめ……」
「やめねえよ。もっとお前を……」
「ここで終わりになっちゃったらやなの!」
夢中でそう叫ぶと、弾くんの動きがぴた、と止まる。
「ヘロヘロになって……これで終わりになるのは……いや……弾くんと……」
はあはあ、と肩で息をする私を見て、彼は言う。
「真夢……お前……」
そして私の頭を優しく撫でてくれる。
「わかった、もうしねえ」
「……っ!」
私は嬉しくて弾くんにぎゅっと抱きつく。すると彼は私を抱き締め返しながら言うのだ。
「でもよ、それさ」
「?」
「ぜってえセックスするって言ってるようなもんだぜ?俺と」
「!!!」
私は恥ずかしくなって顔が真っ赤になる。だって、そうじゃん……
そんな私にちゅ、ちゅ、と耳や首筋にキスをしながら弾くんは言う。
「ありがとな。俺もお前とセックスしてえ」
「……うん……」
もう私はその言葉だけで蕩けてしまいそうになる。すると彼は私の耳元で囁いたのだ。
「優しくするから」
 それだけで感じちゃう……っ!
 ああもうダメ!!こんなの絶対我慢できなくなっちゃう……!
「真夢、愛してるぜ」
そんな私を見て、弾くんはまた深く口づけをしてくれたのだった。
ぐちゅぐちゅと飽きずにキスしながら、ごりごりとお腹に熱い塊が当たる。弾くんは私の上に乗りながら、苦しそうな息を吐く。
「はあ……っ!もう我慢できねえ……っ」
そして私の両脚をぐい、と開かせる。
「あ……」
もう私は抵抗しない。だってもうずっと前からこうなることを望んでたんだもん……!!
「綺麗だな、真夢」
「恥ずかしい……」
弾くんはそこでぴた、と何かを考えているようだった。
「?」
「いやな……今すぐ挿入りてえんだけど……ゴムがねえ……」
「あ……っ」
そうだ、それは大切なこと。欲を抑えてちゃんと考えてくれることにじんとする。
「……」
「……真夢?」
私は自分のかばんをゴソゴソ漁ると、二つの個包装を持って弾くんに見せる。
「え?お前、これ……?」
「護身用に持っておけって……誰に言われたのかは秘密!」
「源三達か?あいつらグル?だったのか……」
「引いた?」
「いや、全然。ありがてえ、何もかも」
そう言って二つの避妊具を私の手から取ると、弾くんはぎこちないながらも装着する。そして私に覆い被さってきたのだ。
「じゃあ、もう……いいか?」
「……うん」
私はもう緊張でガチガチだった。でもそれは弾くんも同じみたいで、少し手が震えていた。それが何だか嬉しくて思わず笑ってしまう。
「なんだよ」
「ううん」
そしてついにその時が来るのだ。私のそこに彼の先端が触れると、彼は言うのだ。
「……いくぞ」
「……っ!」
いきなり挿入すると私が辛いからと、入り口を彼のもので擦ってくれる。くちゅ、くち、といやらしい音が響いて、それが余計に私を煽る。
「あっ……んんっ……」
「はあ……やべえな」
弾くんは余裕のない声でそう言うと、先端を少しだけ埋める。そしてまた抜いてしまう。
そんなことを繰り返されていると、私の中もどんどん疼いてくるのがわかる。
 痛いのかな、それでも早く奥まで欲しい……!
でも彼はそれをしない。もう焦らされすぎておかしくなりそう……!
私はついに自分から腰を浮かすと、彼のものを自分の入り口にあてがう。すると彼が言うのだ。
「待て、真夢」
「何で……もう焦らさないでえぇ」
「いや、違えんだよ」
「??」
弾くんはしばらく下を向いて無言になった後、口を開く。
「挿れらんねえんだ」
「え……何で……」
「……出ちまいそうだから」
「ええ?」
 あんなに私の事、めちゃくちゃにしてたのに?
「もう限界なんだよ。お前ん中挿入りたくてたまんねえの。でも出ちまいそうで挿れらんねえ……」
カーーーーッと真っ赤になりながらそんなことを言う弾くんを見て、私はもう最早目眩を感じるレベルのキュンを感じる。
 もうだめ……いぬ……
「弾くん……」
「あっ!?バカ、動いたら、……っっあ、ぐっ……!!」
話しかけようと身を起こそうとしたら、弾くんの身体がびくんと弓形に反り返り、それと同時に避妊具の中に熱いものがびゅるびゅると溜まっていく。
「はあ……!はあ……っ」
「……弾くん?」
「はあーーやべえーー……」
もう彼は両手で顔を覆いながら放心状態になっている。私は身体を起こすと彼に声をかける。
「ねえ」
「何だよ〜」
「そんなに気持ち良くなってくれて嬉しい」
そう言うと弾くんはがば!と顔を上げた後で、また手で覆ってしまう。その顔は真っ赤だ。もう可愛すぎて仕方ない!!
「はあ……もうセックスすんのやめようかな……」
「ええ!!?何でよお!!」
「クソダサすぎんだろ!!?挿れてねえぞまだ何も!!」
「少し入ったりしてたよ!!」
「そんなの……ああもう俺は……」
げんなりする弾くんの唇を奪うと、私は言う。
「私で気持ち良くなってくれて、すごく嬉しい」
「……っ!」
弾くんの顔がまた真っ赤になる。そして彼は私をぎゅっと抱き締めると言った。
「真夢……好きだ……」
 もう私も大好き!!
「これでも萎えない自分がやんなるぜ」
見ると、弾くんの下半身はまだビン……と上を向いていて、思わずゴクリと唾を飲み込んでしまう。
「それが何よりカッコいいんでしょう。男らしくて素敵」
「……っ!! どこが、だよ」
もうこれ以上は無理だ!と言うように、彼は私から顔を逸らす。そんな仕草も可愛くて、私は少し身体を離すと彼のそれに指を這わせた。
「うっ……!こら!」
「すごい……こんなに……」
弾くんのそれは大きくて血管がバキバキだったけれど、不思議と怖いとは思わなかった。むしろ愛しくて仕方ない。
「ね……もう一個あるんだし、もう一回してみよう?」
弾くんは黙って考えているみたい。しばらく考えた後、ようやく頷いてくれたのだけれど。
最後の一個は、私が付けてあげようとして、失敗してしまった。
「だああもうっ!!なんで付かないの?」
「あ、それ逆なんじゃねえか!?」
「え!?ほんと……ああっ!!破れた!!!」
そんなやりとりをして弾くんと私はズーンと落ち込む。
「ふええん……せっかく貰ったのに……」
私がべそをかいていると、弾くんがぷ、と笑う。そして私の頭をポンポンしながら言うのだ。
「まあいいよ。仕方ねえ」
 もう!簡単に言ってくれるんだから!でもそんな所も大好き!!
そう思って萌え拗ねていると、弾くんは私を抱き寄せて言った。
「今日はこれで満足しとけってことかもな」
「……え?」
「十分気持ち良かったし、幸せだ。また仕切り直そうぜ」
弾くんはそう言って頭を撫でてくれるけど。
「……私、して欲しい……」
「そりゃ、俺だって……」
 どうしても彼と一つになりたい。
「今日、ちょっと調べたの。今は多分、大丈夫な日だから……」
「バカかお前!」
そんな私を弾くんは強く抱き締めて言うのだ。
「そういうのはもっと、ちゃんとしねえとダメだろ!何かあったら……どうすんだ……」
困るだろ、と苦渋の表情で言ってくれる弾くんの頬にちゅ、とキスをする。
「お前な……」
「ありがとう……嬉しい。でも困らない。相手が弾くんなら」
私の思いが伝わったのか、彼ははあ〜〜〜〜……と長いため息をつくと、言った。
「……本当にいいのかよ?でもな……」
「何!?弾くんはそんなに困るの?」
そりゃ困るよね、と思いつつけしかけてみる。
すると彼は少し考えた後で言うのだ。
「いや……困らねえ」
そんな弾くんが愛しすぎて私は思わずまたぎゅーっと抱きつくと、彼の耳元で言った。
「大好き!」
「……!!」
弾くんは私の身体を引き剥がすことなくそのまま押し倒す。そして私の両脚をぐい!と持ち上げて開くと、その間に割って入る。
「もう止められねえからな……」
もう余裕のなさそうな弾くんを見て、私は思う。
 ああ……やっとだ……!
 でも、怖い……
身体が硬くなるのを感じる。
「真夢?」
「あ……っ!」
そんな私を弾くんは優しく抱き寄せる。
「怖え?やめとくか?」
「……ううん、お願い」
私の言葉を聞いてから、彼はもう一度私に口付けると、入り口に先端を宛がう。
「今から、俺のこのガッチガチチ×ポを、お前のぬるっぬるのナカに挿れるからな?」
「あう……!」
「思いっきり膣内にザーメン叩き込んでやりてえけど、外に出すよう心がけるからな?ああでもきっと良すぎて漏らしちまうんだろうな俺は……」
「ふああ……!」
いやらしい言葉のオンパレードに私の身体はもうどうにかなりそうだ。心なしか余分な力が抜けた気がする。
「そ、その前に……」
「ん?」
「キスして」
彼はフッと笑うと優しくキスをしてくれる。そして私の耳元で言った。
「挿れるぞ……?」
「……っ!!」
もう私は何も言えないまま弾くんを見つめるしかできない。すると彼はそんな私を見て言うのだ。
「真夢、愛してる」
そんな愛の言葉を聞きながら、熱いものが私に入ってくるのを感じたのだった。
「はっ……あっ……ああっ……!!んんん……っ!」
「あああ……うっ……くっ……ふ、くぅっ……!」
二人とも眉間に皺を寄せて汗を吹き出しながら、彼の性器を私の性器に収める。
「真夢……真夢……っ!」
「あっ、あうっ!あんっ、弾くん……ああんっ……!」
もう言葉なんか出ないし、息もうまくできない。ただただお互いに名前を呼び合うことしかできないのだ。
(ち、ちぎれそうに……引き裂かれるみたいに熱くて……痛い……!)
(やべ……外に出す余裕なんてあんのか俺??これがセックス……今にも出そうだぜ……!)
二人でそんな苦悶の表情を浮かべながらも、なんとか最後まで収めることができた。
「はあ……っ!はあっ、は……」
「あ……あ……」
私はもう息も絶え絶えで、弾くんは私の上で肩で息をしている。そして彼は私を見ると言った。
「全部入ったぞ」
「……ほ……ほんと……?」
「ああ」
そんな彼の言葉を聞いた瞬間、私は思わず涙をこぼしてしまう。すると弾くんが慌てて言うのだ。
「おい真夢!?痛えのか?」
「うん……痛いけど……嬉しい……」
弾くんがきゅんとしたのか、お腹の中側からとん、とん、と弾くんのモノが動くのがわかる。
「あんっ……!お腹押しちゃだめえ……」
「そんなこと言うなよな!?出る!!」
弾くんは歯を食いしばって必死に耐えているようだった。
「弾くん……私のナカ、気持ちいい?」
そう聞くと彼は一瞬苦しそうな顔を見せた後で答えるのだ。
「……めちゃくちゃいい」
 ああもう本当に私ってば何て幸せなんだろう……!!
そう思ったらまた涙が出てきてしまった。すると弾くんが言う。
「真夢、動いていいか?ダメっつっても動くけどよ……」
そんな切羽詰まった顔をされては断れるわけがない。私は返事の代わりに彼に抱きついて言ったのだ。
「動いて……?」
その瞬間、弾くんは私を強く抱き締めると腰を動かし始めた。
「あんっ!あっ、あんんっ!」
「はあ……っ!真夢……!」
弾くんはゆっくりと動き出したかと思うと、揺するように優しいストロークで愛してくれる。そして私の耳元で言ってくれたのだった。
「愛してる……!お前のこと、ずっと好きだったんだ……!」
「わ、私もぉ……!!ああっ!!好きぃ!!」
「ああもうダメだ出る……っ」
そんな弾くんの剛直がどくんどくんと脈打つのを感じると、彼は素早くそれを私の中から引き抜く。
「!!」
そして私のお腹の上に白濁した精液をビュルビュルと吐き出すのだ。私はその光景を見て、胸がきゅんとなるのを感じる。
(弾くん……気持ちよかったんだあ……)
そう思うと私も嬉しくて、自分のお腹にかかった彼の熱いものを指ですくうと口に含むのだった。
そんな私を弾くんは驚いた顔で見ている。
「……っ!真夢……」
「えへへ……美味しい」
すると弾くんはまた私の口内を舌で犯すのだった。
「は……真夢、ありがとな」
そんな優しいキスをしてくれた後で弾くんが言う。そして私の隣にゴロンと横になると言った。
「はあ……すげえ気持ちよかった……今死ねる……」
私はそんな弾くんに寄り添うと優しくキスをする。そして言うの。
「死んじゃダメ」
すると弾くんは笑って答えてくれる。
「なんで?」
「私と生きて欲しいから」
弾くんは目を丸くしてからフッと細めて愛おしそうに笑う。
「じゃあ死ねねえな。超生きる」
「超生きて」
そう言うと二人はまた身体を重ね合わせてしまう。外で出したとはいえ、そりかえったままの彼は白濁液に塗れている。
「……もうやめねえと。こんなもん挿れられねえよ……」
「……そう……なの……?」
そういいながら熱に浮かされた二人の視線が絡み合う。そしてどちらともなく唇を重ねると、私は脚を開き、彼はその間に身体を割り込ませてしまう。
「真夢……好きだ……」
「私も好き……」
そしてまた愛の儀式が始まるのだった。
「ああ……っ、いた……」
「ごめんな……抜く、から……」
「ダメぇ……あっ」
こんなふうにして何回も絡まってはギリギリで外に出して、を繰り返していたのだけれど。
「もう外に出してる意味ねえよ」
そんな弾くんの言葉に、私は思わず笑ってしまう。
「ほんとだね。もう普通の一回分くらいナカにあるんじゃ?」
「ほんっと、申し訳ねえよ……何やってんだ俺は……」
「セックス、でしょ?」
「バカ……違いねえ」
そう言いつつ、弾くんはまだ萎えていない自身を私の入り口に再びあてがう。そしてゆるゆると腰を動かし始めたのだった。
「ふああ……っ!ああっ!んあっ!」
「真夢……俺まだ出せそうだわ……」
「え……?すごいね……」
弾くんの顔を見ると、眉間に皺、眉毛も目尻も下がって涙目、でもすごく男らしくて色っぽい……
「んあっ!!」
びく!と身体を弓形にすると、弾くんは「えっ!?」と驚く。
「ふああ……弾くん……許さないぃ……」
「え?え!?今の、何イキだ!?」
「弾くん萌え過ぎイキ」
「なんだそりゃ……」
そんな会話をしながらも、弾くんは私の膣内に入ってきて、また大きくなっていく。そしてゆっくりと腰を動かしながら言うのだ。
「真夢……俺もうダメだわ」
「……うん」
「お前んナカ、気持ち良すぎるしよお……」
私はそんな弾くんの背中に腕を回すと優しく抱き締めて言うのだった。
「嬉しい……私の中で気持ちよくなって……?」
もう何回出したのか、わからないくらい私たちは絡み合っていたけれど、弾くんのは一向に萎えることがない。私絡みのオナニーでもいつもそうだ、と恥ずかしそうに教えてくれて、私はまた甘イキしてしまった。
「んっ、ふっ、くうっ」
「あ、あ、はん、うんっ、ああっ……」
一生懸命腰を動かしながら、弾くんが切羽詰まった顔で不意に口に出す。
「ああっ……真夢っ……膣内に、出してえっ……」
「弾くん……」
すると弾くんはハッとして私を見る。
「すまね、俺……何言って……」
「いいよ」
私は彼の頬に手を添えて言う。
「私、弾くんなら……いい」
すると弾くんは泣きそうな顔で笑ってくれる。そして私の唇に優しく口付けてくれたのだった。
「真夢……っ!ああっ、もう出る!」
「うん……!出して……!」
もう何度目だろう?でもまだ萎えないのがすごい。そんな弾くんの性器を根元まで咥え込むと、私は脚を絡める。そして言った。
「全部ちょうだい……」
「あっ、くっ、真夢!ダメだって、離……」
「離さない」
弾くんはバッ!と私の方を向くと、泣きそうな顔で私を見る。
「おまっ……え……!!」
私は弾くんの頭を抱え込むと耳元で言う。
「勢いで言っちゃっただけなの……?」
「っ!!真夢っ!ごめんな、変な事言って、いや嘘じゃねえんだけど、今じゃねえよなって……」
「じゃあいつなの?」
弾くんは私をぎゅーっと抱き締めると、耳たぶを噛みながら言う。
「軽はずみなこと言って悪かった……」
「今じゃダメなの……?」
そんな私の声を聞いて弾くんは私の顔を見ると言ったのだ。
「ダメじゃねえけどよ……まだ早えだろ?」
私は弾くんの頬を両手で包むとじっとその瞳を見つめる。
「早いかもね」
「じゃあ……」
「でもいつか起こるなら今でもいい、私は」
カヒュッ、と弾くんの喉が鳴る。そして彼は「あのな……」と口を開く。
「俺、真夢のことすげえ好きなんだ」
「うん、私も大好き」
「今日それを、今まで我慢してた分まで思い知った。だから……いつかは結婚もしたいし子どもも欲しいと思ってる」
私は思わず目を見開く。そんな私を見て弾くんは言うのだ。
「……引くなよ?」
「引くわけないよ……」
そんな弾くんに私は思わず感動してしまう。
 弾くんが、私との未来を考えてくれている。
 今日、この時のことだけじゃなくて、未来のことを。
 そう考えて……いいよね?
「弾くん」
「ん……?」
「弾くん、私ね……弾くんと結婚して、弾くんとの子どもを生むよ」
「真夢……!」
弾くんが私を強く抱き締めてくれる。そして言うのだ。
「愛してる……すげえ好き、お前だけだ」
そんな弾くんの耳元で私は囁く。
「私も弾くんだけだよ……」
「よくこれまでお前のことを友達だと思い込めてたもんだよな。ちっとも出来てなかったけど」
「ふふ、私要素のAV女優さん選んでる時点で気付いて?」
「……なるほど。だいぶ前からお前の虜だったんだな。違えねえ、出会った時からだよ!」
そんな会話をしながら、私は弾くんと抱きしめ合う。そして幸せを噛み締めるのだった。
「ああ……でも最高……」
「ん?」
「こんなに愛されてるのかと思うともう離れたくないって思っちゃうよ……!」
すると弾くんは少し困った顔で笑う。
「愛してるよ。だから離れるなよ」
「うん!ずっと一緒だもん!」
「……はーー、怖え女」
「何よお!どういうこと!?」
「男を虜にしてデロッデロにしちまう悪い女だ」
「弾くんだけだもん」
そんなことを言いながら舌を絡め合う。そして、改めて言う。
「だから、膣内に出して……」
弾くんはじっと私を上から見つめた後で言う。
「本当にいいのかよ?」
「うん。弾くんは?」
「勿論だ。俺は全方位オッケーだ。……いいんだな?俺、止められねえからな!」
弾くんはそう言うと、私の脚を大きく開いて折り畳み、奥まで挿れてくれる。そして激しく腰を動かしてくれる。
 ああ……痛い……でもこの動き好きぃ……!
私は膣をギュウギュウに締めて感じまくってしまう。
「あんっ!あっ!ああっ!激しっ……!」
すると弾くんが私を真上から見たまま荒い息で言う。
「なんだこれ……っ、すげえ吸い付いてくる!!」
「いやあ……っ!」
すると弾くんは、さらに性器を奥まで押し付けてぐりぐりと押し付けるようにする。
「あぐっ!!んんうっ!ああっ!ふあっ!」
「真夢っ……!!愛してる……!」
そんな弾くんが愛おしくてたまらなくなった私は思わず言った。
「弾くん、膣内に……」
「真く……うおっ!!?」
私は両脚に力を込め、同時に膣内にも思いっきり力を入れる。すると弾くんの熱棒を思い切り締め付けていく。内からも外からもガッチリホールドされた弾くんは、かはっと苦しそうに息をして、身体を痙攣させた。
「ああっ!!あっ!!んぐ……っ!!」
 ビュッ!!ビュルッ、ドクンドクン、ビュクビュクビュク……
弾くんの身体がびく、びくんと震える度に、彼の性器から私の膣内へと欲望が吐き出されていく。
「はあっ……ああっ……」
私はそんな弾くんを抱き締める。すると彼は私をギュッと抱き締めて言った。
「真夢っ……!好きだ!愛してる!!」
そんな弾くんの頭を優しく撫でながら、私は言うのだった。
「……ありがとう」
弾くんは涙ぐみながら私を見つめると、私の首筋に優しくキスをした。
「そんなの……こっちのほうだろ」
「んぇ……?」
「本当に膣内に全部ぶち撒けちまった……」
私は思わず笑ってしまう。
「うん、弾くんの全部、私の膣内にあるね。まだ弾くんも私の膣内にいるし」
すると弾くんは泣きそうな顔で微笑んでくれるのだ。
「……うん。俺はもう、死ぬまで、死んでからも、生まれ変わってもずっと真夢だけ愛し続けるからよお……」
そんな弾くんを私も抱きしめ返す。
「友達としてしか思ってなかったのに、ずいぶんな飛躍だよね」
クスクス笑って言うと、弾くんが私の耳朶を甘噛みして言う。
「どの口がだよな。友達で抜けるかっつーの……バッカじゃねえの俺」
「……ミカちゃんやカンナちゃんでもしたことあるの?」
「なんつーーーこと聞くんだよ!!いくらバカでもそんなことまでしたら、俺はもう去勢して山奥で暮らすわ!!」
んぐ……と深いキスをすると、弾くんは言う。
「俺が抱くのも抜くのも、真夢だけだ……」
「やだあもうえっちぃ……ありがと」
そんな会話をしながらも私たちは見つめ合うのだった。
「真夢……」
「ん……?」
「とりあえず、足離してくれ。でないとまた出そう」
「……やだ」
私は、秘部から溢れてきた私の蜜と弾くんの精液を混ぜるように腰を動かす。そしてそんな淫らな姿を見て、彼は興奮で潤んだ瞳で言うのだった。
「……やめろって」
「やめません」
「痛えだろ?真夢だって」
「うん、痛いよ。でも幸せなんだもん」
その言葉でまたきゅううううっと膣内が締まる。すると弾くんは、また顔を赤くして私を見つめてくるのだった。
「ああ……っ」
「出ちゃう?」
「……離せ」
「いや」
弾くんの身体がまたびく、としたあとお腹の中からトントンと振動が伝わってくる。じんわりと熱が広がっていく気がして、また彼が膣内に注ぎ込んでくれたのが分かる。
「うう……っ」
私は、じっと弾くんを見つめる。すると彼は切羽詰まった顔で言うのだ。
「やめ……見るな……!」
そんな表情をされると、きゅんきゅんしてどうしてもいじめたくなってしまう。そしてさらにぎゅうと力を込めて締める。
「……マジでもう離して……」
私は首を振るとにっこりと笑って言ったのだった。
「弾くん、今日はもう残り全部出して?」
ああ、もうダメだこいつ……とかブツブツ言いながらも、弾くんはまたゆるゆると腰を動かしては、私の膣内で射精していくのだった。
 そして。
深酒をしていた私は、最後の方には殆ど意識を手放したのだった。
寸前まで繋がり続けながら、愛してると言い合いながら。
もう入りきらないくらい、彼の愛を注がれていたのだった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA