小説

未来からの使者

八月七日。明日という日が、一年で最も特別な日になるはずの男、八波弾は、その日、人生最大級の憂鬱に沈んでいた。場所は、彼らが働く部乱目町に拠点を置く、桐島組の事務所。西陽が差し込み、一日の仕事の終わりを告げる埃っぽい光が、事務所の中を漂ってい…

愛し君と恋熱

「真〜夢、ランチ行かないかい?聞きたい事もあ……」桐島組にお昼休憩を告げるチャイムが鳴ってすぐ、ミカと源三が現場から事務所にやって来て、カンナと合流し真夢のデスクへとやって来た。「…………、」真夢はゆっくりと頭を三人の方へ上げる。その顔を見…

俺と真夢と検査薬。

 真夢と同棲して三ヶ月。 今日は土日で俺だけがたまの仕事で出ていたが、すぐに帰れることになった。いつものように帰るメッセージを送り、何か買って帰るものはないか真夢に聞くと、すぐ返事が返って来た。『じゃあね~、アイス』「……」 アイスかよ! …